ハルカの国 創作の記その23

本来なら二十日に更新する進捗ブログであるが、今回はお詫びのご報告をしなければならないので、前倒しで更新させて頂く。

申し訳ありません。
星霜編、八月中の発表は叶わなくなりました。

進捗報告

現状、最終章のスクリプトを組んでいる。
全体のスクリプト化、立ち絵や背景、BGM、SEの準備は八月末までに間に合う。
ゲームとしては八月末に出来上がる。
しかし100枚以上あるスチルが間に合わない。ほとんどのスチルがラフ状態で、完成していないのだ。
今回は70枚以下に抑える予定だったが、どうしても現状の枚数より減らせない。
減らそうと思えば減らせるのだろうが、減らしたくない。これ以下の表現はしたくない。
正直な話をすれば、この期に及んで、まだスチルを増やしたいとさえ考えている。どうにか出来ないかと思案している。

遅延理由

今回からビジュアル表現にも新たな取り組みを採用した。
ビジュアルボードを作り、明暗の進行表、暖色と寒色の分布図を作った。
ビジュアルをシーンだけの表現ではなく、物語全体、時間軸の中で構成を持ち機能する表現にするためだ。
人間は明暗のリズムによって時間の経過を体感する。蛍光灯が煌々と照らす部屋に一日中いれば、時間の経過を体験できずバイオリズムが崩れる。雪山の中、閉じこもっていると気が狂うのも同じ理屈である。
人間は網膜からの信号、明暗のリズムと時間の経過を強く結びつけている。
であるから、画面が明るくなったり暗くなったりするのをコントロールしなければ、意図した時間経過を表現できない。
そもそもの話。
画面の明暗を無造作に配列すると、見ている方はストレスになる。ずっと明るい場面が続いたり、ずっと暗い場面が続くと、変化を求める欲求が募る。この解決がしっかりしていないと、欲求が解消されずストレスに変わる。ストレスは生理的に気持ち良くない=つまらないという認知に繋がる。
暖色、寒色の使い分けにしても、やはり意図が必要だ。
居心地の良い場所を表現するのに、その手前においてコントラストになる不快な色を配色しなければならない。
温かい場所を表現するためには、手前で寒々しい青~緑を配置すべきだし、涼しい場所を表現するなら、手前には暑苦しい赤や黄色のギラギラした色を配色すべきだ。
このように時間軸の中で機能する表現を取り入れるため、前回まで作らなかったいくつかの表を作った。
その表に従ってスチルの配色も決めている。
だから予定していたスチルを削りたくない。単純にスチル枚数の減るのが嫌だ、というだけでなく、「物語体験としての気持ちよさがなくなる」から嫌なのだ。

我が輩は人間の身体、ボディに話しかける物語を作りたいと常々思っている。
肉体感覚、体験、体感として気持ち良くない、面白くない作品は作りたくない。自分が耐えられない。

だから本当に申し訳ないけれど、もう二ヶ月ほど時間を頂きたい。
十月末。ここまでにスチルを完成させる。

重ねて、幾重にも

度重なる発表の延期、本当に申し訳ありません。
何度も約束を破ってしまい、情けない思いでいっぱいです。
面白いもの、良いものをお届けするという誓いだけは守り通します。全力を注ぐ所存です。

十月末より手前に完成するかもしれませんが、もう延期発表はしたくないので、長めにとらせて頂きます。
二週間前には発表日を確定して、ブログとCFページにて告知させて頂きます。
よろしくお願いします。